仕事をスムーズに行うために欠かせない、業務効率化。業務の流れから、「ムリ・ムダ・ムラ」を減らし、生産性の向上を目指すものです。

業務効率化を行うには、まず現状の業務内容を見直し、自動化ツールなどを導入していくことが効果的です。今回は、業務効率化でチェックするべきポイントや、役立つアイデア・ツールをご紹介します。

そもそも業務効率化とは

効率を考えずに仕事を行うと、従業員に負担をかけていたり、不必要な作業を行っていたりと、業務に非効率的な工程が発生している可能性があります。

業務効率化とは、業務の流れから「ムリ・ムダ・ムラ」とされる非効率的な工程を探し、徹底的に減らしていくことを意味します。

業務効率化を行うと、生産性が向上し、会社の業績向上につながることが期待できます。また労働環境も改善され、働きやすくなるため、従業員のモチベーションも高まるでしょう。

業務効率化とは「ムリ・ムダ・ムラ」を減らすこと

業務効率化で減らしていくべき「ムリ・ムダ・ムラ」について、例を挙げながら詳しく説明していきます。

無理を感じるような負担がかかっている「ムリ」な工程

「ムリ」の一例としては、従業員や機械設備に、能力以上の作業を任せてしまっている工程です。対応可能な作業量を超えると、負担となり、作業効率が落ちてしまうことが少なくありません。

コンディションが悪くなり、必要以上に時間がかかっている可能性もあります。適正な作業量になるよう業務効率化すると、短時間で終了できるようになることもあるので、しっかり見直しが必要です。

無駄な作業がある「ムダ」な工程

必要以上に重複したことを行っている作業や、労力に見合った成果が得られていない作業は「ムダ」な工程とみなしてよいでしょう。

例えば、チェックに人手を割いている工程に、自動化ツールを取り入れることで、業務効率化ができるかもしれません。人件費とツールの導入料金などを比較し、どちらを選択するべきか検討してみてください。

業務効率が安定しない「ムラ」がある工程

時期などによって負担が激しく増減するような工程は、業務の効率が安定しない「ムラ」のあるケースだと捉え、対策が必要です。また、常時ではなくとも、「ムリ」「ムダ」が頻発している工程も、「ムラ」と考えて業務効率化を図ることをおすすめします。

業務効率化と生産性向上の違い

業務効率化は、生産性向上の1つの手段と考えるとよいでしょう。

生産性向上とは、企業の成果を増加させることです。現在の課題を解決する業務効率化に加え、新たな投資も含まれます。

生産性向上では、業務効率化で削減できた「ムリ・ムダ・ムラ」のリソースを、別の工程に充てて、さらなる向上を目指すというケースも少なくありません。

例えば削減できたコストを、スキルアップができる研修や、良質な福利厚生の整備に回せば、従業員のスキルやモチベーションの向上が期待できます。高いパフォーマンスが発揮されれば、生産性向上が実現できるのです。

生産性向上を狙いたい場合も、まずは業務効率化を行い、リソースを回収できる「ムリ・ムダ・ムラ」を見つけていくことが第一歩となります。

業務効率化の方法

業務効率化の流れとしては、まず現状を把握し、「ムリ・ムダ・ムラ」を見つけ、優先順位などを見直すという手順を踏みます。そして、施策実施後の振り返りや改善も重要です。

業務効率化の方法を解説いたします。

現状の業務を全て洗い出す

業務効率化を図るには、現在の業務の実態を正しく把握する必要があります。まずは、現状の業務を全て洗い出し、誰が、どのタイミングで、どんな業務に就いているのかを、しっかりと把握しましょう。

作業に必要な工数や、業務が発生する頻度、仕事の担当者に必要なスキルなども、まとめて整理しておくとよいでしょう。

業務の「ムリ・ムダ・ムラ」を明確にし課題を設定する

現状の業務から「ムリ・ムダ・ムラ」を探し、改善策を考えます。

同じような作業が複数回発生していたり、成果に見合わないほど時間がかかっていたりする業務が無いか、確認していきましょう。

また、事務的な作業をロボットやシステムに任せれば、コストを抑えられる場合もあります。管理システムが導入できる工程があれば、チェックしておくとよいでしょう。

業務効率化すべき仕事の優先順位を決める

業務効率化するべき課題が見えてきたら、優先順位を決めます。

頻度の高い業務は、業務効率化を行えば大きな効果が得られるため、早期に対応しておきます。

マニュアル化しやすい作業や、簡単な工程から改善していくというのもおすすめです。取りかかりがスムーズに進めば、社内での業務効率化への理解やモチベーションにつながります。

課題解決に向けた施策実施のスケジュールを立てる

どの課題から業務効率化に着手するかを決めたら、施策実施のスケジュールを立てます。

業務効率化を焦るあまり、同時進行で多くの作業を変更してしまうと、現場の混乱を招きかねません。思い通りに進まないこともあるので、余裕を持たせたスケジュールを組みます。

長期的な取り組みになるかもしれませんが、少しずつ丁寧に対応していくとよいでしょう。

施策の進捗確認と改善

業務効率化の施策を実施したら、進捗の確認や改善も定期的に行うようにしましょう。

各工程でスケジュールに従って業務効率化が進められているか、効果が予想通りに出ているかを点検します。

なお、従来の方法を変更したことで、新たな問題が発生してしまう場合もあります。現場の従業員の声も参考にしながら、施策のさらなる改善を考えていくとよいでしょう。

業務効率化のアイデア5選

業務効率化において作業の具体的な改善策は、会社によって異なるものです。しかし、基本的な考え方や着目するべき点は共通しています。

どの業界の仕事でも参考にできる、業務効率化のポイントとなるアイデアを、5つご紹介します。

やらなくても良い仕事を見つける

やらなくても良い仕事があれば、積極的に削減していきましょう。例えば、慣例的に作っている詳細な報告資料など、実際にはあまり読まれていないことも多く、簡素化できる場合があります。

また、重複して同じ作業をしているケースも少なくありません。複数人によるチェックが必要な仕事もありますが、必要以上に同じことを繰り返していないか確認してみましょう。

業務のマニュアル・フロー作成

担当者によって作業の時間や質にムラがある場合は、マニュアル・フローを整える必要があります。業務効率化を意識して、良質な成果物を短い時間で生み出せる手順を提示するとよいでしょう。

また、マニュアルやフローは、必要な場で手軽に確認できることも重要です。マニュアル管理ツールなどの導入で、共有や編集が簡単にできるようにしておきましょう。

アウトソーシングの活用

最新情報や専門知識が必要な、情報収集に時間がかかる分野は、アウトソーシングに任せるという方法もあります。高質な専門の知見を得ながら、業務効率化を図れるでしょう。

また、社内で豊富な職種の人材を抱えようとすると、人材獲得や育成に多くのコストがかかります。自社の人材を効率的に主力事業へ充てるためにも、アウトソーシングの活用は有効です。

RPAなどの業務自動化ツールの活用

業務効率化には、RPAや管理サービスといった、業務を自動化するツールも積極的に活用するとよいでしょう。

単純作業をロボットやシステムに任せることができれば、人材をより創造的な業務に回すことができます。

時間がかかっている作業の場合は、人件費も膨らんでいる可能性があります。自動化ツールの導入コストと比較して、効率のよい方法を検討するとよいでしょう。

データベースの活用

商品や顧客の情報など、データベースに蓄積してきた過去のデータを活用すると、業務効率化につながるケースもあります。

例えば、同じような問い合わせが頻繁に発生している場合、過去の回答内容を公開する手段を考えるとよいかもしれません。よくあるQ&Aとして、HPや説明書などに回答を記載しておけば、対応する部署の負担を減らすことができるでしょう。

業務効率化に役立つツール

近年は、様々な作業をサポートするツールやサービスがあります。業務効率化を考えている場合は、自社に合ったものを検討して、積極的に取り入れていくとよいでしょう。

業務効率化に役立つ、おすすめのツールを5つご紹介します。

コミュニケーションツール

従業員間の連携や連絡を効率よく行うためには、コミュニケーションチャットツールが役立ちます。外回りの従業員との連絡や、急な在宅勤務の発生時にも、チャットなら会話感覚で気軽に連絡を取り合えます。

ビジネスに特化したものを選べば、共有機能などが充実しています。自社の事業や業務に合わせて、便利なものを探すとよいでしょう。

RPAツール

RPAとは、パソコン業務をロボットで自動化する技術です。繰り返しが多い単純作業を得意とするので、定型的な事務処理などには、RPAを活用するとよいでしょう。

人間が行うと時間がかかる工程や、ミスの起こりやすい作業を自動化できれば、時間短縮やムラの削減ができ、業務効率化につながります。

タスク管理・プロジェクト管理サービス

タスクやプロジェクトの管理サービスを導入すれば、業務の割り振りや作業の進捗管理の業務効率化ができます。業務の優先順位や進捗状況が、一目でわかる便利なサービスも少なくありません。

タスク管理に時間がかかっている場合や、メールでは伝達漏れが生じるというケースがあれば、サービスの導入を検討してみるとよいでしょう。

ワークフローシステム

申請と承認・決裁が必要な業務を、電子化して管理できるのが、ワークフローシステムです。

費用の清算などは、承認や決裁の担当者が決められていることが一般的ですが、紙の書類は現物を確認する必要があるため、担当者の在宅勤務などが重なると業務が滞りがちです。電子化すれば、どこで仕事をしていても決裁を進められるので、業務効率化につながります。

クラウド型マニュアルサービス

マニュアルをクラウド上で確認できるサービスを導入すれば、どこからでも閲覧が可能になります。

マニュアルを修正したときも、再共有が簡単です。紙媒体のように変更箇所の掲示や、手作業での修正は不要となります。

業務効率化では、作業のマニュアル化と見直し・改善を繰り返すものです。クラウド型マニュアルサービスは、必要性の高いツールと言えそうです。

まとめ

業務効率化は、「ムリ・ムダ・ムラ」を改善していくことで実現できます。便利なツールを上手に使って作業の自動化や情報管理を進めていくと、高い効果が期待できるでしょう。

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