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デジタル技術の活用によってビジネスを変革し、新しい価値を生み出す「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は、日本の企業全体の課題です。

とはいえ、いまだDX化が進んでいない企業は少なくありません。DX化を阻む大きな要因として、経営層や従業員の理解不足が挙げられます。

そこで、今後のDX推進を担う人材として取得しておきたい、おすすめのDX関連資格を紹介します。

DX化における資格の必要性

DX関連の資格を取得していないからといって、DX化が実現できないわけではありません。しかし、何の知識もなく取り組むより、DX関連の資格を取得している方が、よりスムーズなDX推進を目指せるものです。

また、資格を取得することによってDXに関する知識やスキルを身につけておくことで、DX人材としての活躍が期待され、就活や転職時にも役に立つでしょう。

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DXのスキルを直接証明できる資格

DXのスキルを直接証明できる資格は以下の3つです。

  • DX検定
  • デジタルトランスフォーメーション検定
  • +DX認定資格

それぞれの資格について詳しくみていきましょう。

DX検定

DX検定は、これからのDX時代を⽀える人材の育成を目指すことを目的に、日本イノベーション融合学会によって2018年7月に創設されました。毎年爆発的に増加しているITやビジネスのトレンド用語を確かな知識にするため、先端IT技術トレンドとビジネストレンドの幅広い知識を問う検定です。

成績優秀者はスコアに応じ、以下のレベル認定証が発行されます。

・スコア800以上→DXプロフェッショナル レベル
・スコア700以上→DXエキスパート レベル
・スコア600以上→DXスタンダード レベル

レベル認定された方には、オープンバッジが進呈され、名刺やプロフィールへの認定レベル掲載も可能です。

これからDX人材として活躍するためには、必ず取得しておきたい資格といえるでしょう。

DX検定™(日本イノベーション融合学会*ITBT(R)検定)

デジタルトランスフォーメーション検定

デジタルトランスフォーメーション検定とは、 全日本情報学習振興協会が主催の検定です。DXの基礎知識だけでなく、AIやIoT、クラウドなどの知識、さらにはDXを推進するためのDX認定制度やDX銘柄などについても学びます。

デジタルトランスフォーメーション検定試験には、DXの基礎知識が問われる「DX推進アドバイザー」と、応用的な内容が出題される「DXオフィサー」の2種類があります。

どちらもDX推進の実行やアドバイスを行える人材を認定する資格のため、DX推進の担当者や組織の管理職、IT関連業務担当者におすすめです。

デジタルトランスフォーメーション検定

+DX認定資格

+DX(プラス ディーエックス)認定資格とは、IoT検定制度委員会が実施する検定です。

+DX認定資格では、ビジネスパーソンがもともと持っているスキルに対し、+αとなるDX推進の基礎スキルを測定します。IoT、AI、ビッグデータなどの技術やマーケットについての知識が問われます。

業種や職種を問わず、すべてのビジネスパーソンが対象の資格ですが、コンセプトに「DX推進を本気で構築するための最初の認定資格」と掲げていることもあり、これからDX人材を目指したい方が最初に取りたい資格といえるでしょう。

無料の模擬試験もあるため、「何から勉強をはじめたらよいかがわからない」という初心者もチャレンジしやすい検定です。

+DX認定資格

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DXに関連するITのスキルを問う資格

DXのスキルを直接証明できる資格以外にも、DXに役立つ資格は数多くあります。ここでは、DX推進にも活用できるIT関連の資格について紹介します。

ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験とは、IPA(情報処理推進機構)が提供する情報処理技術者試験のひとつで、高度IT人材であることを証明する国家資格です。

対象者像は、「高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、情報技術(IT)を活用して事業を改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者。」とされていることから、DX推進に役立つ高度なスキルを保有していることを証明できます。

経済産業省が定める試験制度のITスキル標準ではレベル4に分類され、合格率は14〜15%程度と難易度の高い試験です。学習計画を立て、効率良く勉強を進めることが重要です。

ITストラテジスト試験

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験も、ITストラテジスト試験と同様、ITスキル標準のレベル4に相当する国家資格です。

コンセプトに「 ITプロジェクトの成功請負人」を掲げ、プロジェクトメンバーを成長させるマネージャーに求められる知見が問われます。

DX推進には、プロジェクト全体の管理をおこなうプロジェクトマネージャの存在が必要不可欠であることから、DX推進を担うポジションの方はぜひ取得しておきたい資格です。

ITスキルレベル4に分類され、合格率は12〜13%程度と非常に難易度が高い試験です。記述・論述式の問題もあるため、文章を読み解く力と文章を書く力も求められます。

プロジェクトマネージャ試験

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験も、IPAが提供する情報処理技術者試験のひとつです。

試験のコンセプトは「ビッグデータ時代に求められるデータ志向の担い手」であり、DX推進に欠かせない膨大なデータの管理や、データベースシステムの構築などを目指したい方に最適な試験です。資格を取得することで、専門分野を持った高度IT人材として証明することができます。

ITスキルレベル4に分類される高難易度の試験です。論述試験はありませんが、記述式では専門的な知識が問われるのに加え、短時間で長文読解する対策が必要になります。

データベーススペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験は、コンピュータネットワークの技術的な専門性を有することを認定する国家試験です。

試験では、ネットワークのスペシャリストとして、大規模かつ堅牢なネットワークシステムの設計、構築、保守、運用する能力が求められます。

そのため、エンジニア未経験者の受験は難しく、ネットワークの設計担当者や管理責任者など、インフラエンジニア向けの資格です。

ネットワークやセキュリティの構築スキルはDXの基盤です。DX時代に活躍するエンジニアとしては、取得しておきたい資格といえるでしょう。

ネットワークスペシャリスト試験

ITコーディネータ試験

ITコーディネータとは、経済産業省推進の資格で、経営とITの両面に精通したIT経営を実現するプロフェッショナルです。DX時代の経営とITを結び付け、橋渡しができることから、DX推進の中核を担う人材として需要が高まっています。

試験の種類には、ITコーディネータ試験と専門スキル特別認定試験があり、ITコーディネータ試験は誰でも受験可能です。

ただし、「ITコーディネータ試験」の受験だけでは、ITコーディネータの資格認定はされません。ITコーディネータの資格認定には、試験の合格に加え、ケース研修を受講・修了し、ITC資格の認定申請までを4年度以内に完結することが条件です。

ITコーディネータ試験

AWS認定

AWS(Amazon Web Services)とは、Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスです。AWS認定とは、AWSを使ったクラウドの専門知識を証明する資格であり、AWSを正しく扱う技量を認定する資格でもあります。

2023年7月現在、AWS認定資格は12種類あり、基礎レベルやプロフェッショナルレベルなど、それぞれ難易度や試験の内容が異なります。

AWSの資格保有者は、クラウドの専門家です。DX推進でも実行役として活躍できるでしょう。

AWS認定

AI実装検定

AI実装検定とは、ディープラーニングに関する基礎知識と実装について学ぶことができる試験です。

AI実装検定には、B級・A級・S級の3つの認定レベルがあり、体系的なディープラーニングの実装知識とスキルを検定します。AI知識がまったくない方は、AIの基本的な概念を獲得するB級から挑戦するとよいでしょう。

AIは、DXを実現するための一手段であることから、AIに関する知識や実装力は身につけておきたいスキルです。

AI実装検定

Python3エンジニア認定試験

Python3エンジニア認定試験とは、汎用プログラミング言語「Python(パイソン)」の専門知識を評価する試験です。

Python3エンジニア認定試験にはいくつか種類がありますが、代表的なのがPythonの基礎知識が問われる「Python3エンジニア認定基礎試験」と、データ分析についての知識が問われる「Python3エンジニア認定データ分析試験」です。

DX推進において、より発展的にPythonを扱いたい方は、「Python3エンジニア認定データ分析試験」の取得を目指すとよいでしょう。

Python3エンジニア認定試験

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験とは、ワンランク上のITエンジニアを目指す国家資格です。

対象者像は、「高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」とされており、すでに数年の経験を積んだITエンジニアが対象の試験です。ITの基礎知識のない方が挑戦できるような、簡単な試験ではありません。

応用情報技術者試験に合格することで、ITの応用的知識や技能、信頼性および生産性の高いシステムの構築を独力で果たせることを証明できます。

ITエンジニアとしてのレベルアップを図りたい方やDX人材へのリスキリングとしてもおすすめの資格です。

応用情報技術者試験

CIW JavaScript Specialist

JavaScript(ジャバスクリプト)とは、Webサイトやシステムの開発に使われているプログラミング言語のひとつです。

そのJavaScriptの深い知識を証明するための認定資格として、CIW JavaScript Specialistがあります。アメリカのCertification Partner社が運用しており、世界70ヵ国以上で実施されていることから、海外でも通用するグローバルな資格です。

JavaScriptに関する基本的な記述に加え、ライブラリやフレームワークを用いたWebアプリの開発技術など、JavaScriptを扱うエンジニアとしてのスキルや知識を証明することができます。

CIW JavaScript Specialist

ITパスポート試験

ITパスポート試験は、、IT化が進んだ現代社会に羽ばたくために、社会人として必要なITスキルを有していることを国が証明する試験(パスポート)として誕生した国家試験です。

企業での人材育成や就職活動など、社会人から学生まで、幅広く活用されています。

高度なITスキルを証明する資格ではありませんが、DX推進を実行するための最低限のスキルとして身につけておくとよいでしょう。

ITパスポート試験

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まとめ

DX関連の資格を取得することで、DXへの理解を深め、DXの実行へと活かすことができます。また、DXやITについての専門知識を深めることができれば、DX人材としてのスキルアップもはかれるでしょう。

しかし、DX関連の資格を取得するだけでDXが実現するわけではありません。資格を取得した上で、どのようにDXに取り組むかが重要であることを覚えておきましょう。

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